105-01|Excel「XMATCH」関数を使ってデータ検索を効率化する方法【Excelサンプルデータ(例題)|無料ダウンロード】

XMATCH関数は、Excelでのデータ検索をより柔軟に行うための新しい関数です。このブログでは、XMATCH関数の使い方や活用方法について詳しく解説します。

目次

関数について

XMATCH関数は、Excelの新しいデータ検索関数の一つであり、検索値が範囲内で見つかった位置を返します。VLOOKUPやHLOOKUPよりも柔軟性があり、より高度な検索が可能です。

関数の説明

XMATCH関数は、指定された値が範囲内で見つかった位置を返します。この関数は、検索値が見つからなかった場合や、複数の一致がある場合にも対応しています。

対応バージョン

XMATCH関数は、Excel 365およびExcel 2019以降のバージョンで利用可能です。

構文と引数

=XMATCH(❶検索値, ❷検索範囲, [❸一致モード], [❹検索モード])

  引数   説明
❶検索値検索する値を指定します。
❷検索範囲検索する範囲を指定します。
❸一致モード省略可能な引数
0 :完全一致(デフォルト)
-1 :完全一致または次に小さい項目
1 :完全一致または次に大きい項目
2 :ワイルドカード文字との一致
❹検索モード省略可能な引数
1 :先頭から末尾へ検索(デフォルト)
-1 :末尾から先頭へ検索
2 :バイナリ検索(昇順で並び替え)
-2 :バイナリ検索(降順で並び替え

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まとめ

XMATCH関数は、Excelでのデータ検索をさらに進化させるための強力なツールです。このブログを参考にして、様々な検索シナリオでの活用方法を学んでみましょう。

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XMATCH関数の基本と使い方

XMATCH関数とは?基本的な説明

XMATCH関数は、指定した範囲内から特定の値を検索し、その相対的な位置を返す関数です。従来のMATCH関数と似ていますが、より柔軟で、検索方向や一致方法を細かく指定できる点が特徴です。

XMATCHとMATCH関数の違い

機能XMATCH関数MATCH関数
検索方向縦横両方向列または行方向のみ
一致モード完全一致、近似値、ワイルドカード完全一致、近似値
引数の順序検索値、検索範囲、一致モード、検索モード検索値、検索範囲、一致モード

XMATCH関数の引数と使い方

XMATCH関数の構文は以下の通りです。

Excel

XMATCH(検索値, 検索範囲, [一致モード], [検索モード])
  • 検索値: 検索したい値を指定します。
  • 検索範囲: 検索対象となる範囲を指定します。
  • 一致モード: どのように一致するかを指定します。0(完全一致)、-1(検索値以下の最大値)、1(検索値以上の最小値)、2(ワイルドカード一致)などがあります。
  • 検索モード: 検索方向を指定します。1(先頭から末尾)、-1(末尾から先頭)、2(昇順に並べ替えられたデータ)、-2(降順に並べ替えられたデータ)などがあります。

XMATCH関数でのデータ検索の効率化

複数条件での検索方法

XMATCH関数は単体では1つの条件でしか検索できませんが、FILTER関数と組み合わせることで複数条件での検索が可能です。

例:

商品名価格在庫
りんご100あり
みかん80なし
ぶどう150あり
バナナ70あり

Excel

=FILTER(A2:A5,(B2:B5>=100)*(C2:C5="あり"))

この式は、価格が100以上で在庫がある商品名を抽出します。

ワイルドカードを使った検索の活用法

XMATCH関数では、ワイルドカードを使ってあいまい検索ができます。

  • アスタリスク (*): 任意の文字列に一致します。
  • 疑問符 (?): 任意の1文字に一致します。

例:

Excel

=XMATCH("み*",A1:A5,2)

この式は、「み」で始まる文字列を検索します。

部分一致の利用と具体例

ワイルドカードを使えば、部分一致検索も可能です。

例:

Excel

=XMATCH("*な*",A1:A5,2) 

この式は、「な」を含む文字列を検索します。

XMATCH関数の応用事例

INDEX関数との組み合わせ

XMATCH関数とINDEX関数を組み合わせることで、検索した値に対応する別の列の値を取得できます。

例:

商品名価格
りんご100
みかん80
ぶどう150

Excel

=INDEX(B2:B4,XMATCH("ぶどう",A2:A4,0))

この式は、「ぶどう」の価格を取得します。

XLOOKUPとの比較と相違点

機能XMATCH関数XLOOKUP関数
戻り値検索値の位置検索値に対応する値
検索範囲1行または1列複数行・複数列
デフォルト値設定不可設定可能

実際のデータでの使用例

例えば、顧客データベースから特定の顧客の注文履歴を抽出する場合、顧客IDを検索値としてXMATCH関数を使用し、INDEX関数と組み合わせて注文情報を取得できます。

XMATCH関数のエラーハンドリング

見つからない場合の対処法

検索値が見つからない場合、XMATCH関数は#N/Aエラーを返します。これを回避するには、IFERROR関数を使用します。

Excel

=IFERROR(XMATCH("なし",A1:A5,0),"見つかりません")

エラー表示のカスタマイズ方法

IFERROR関数を使うことで、エラー表示を自由にカスタマイズできます。例えば、エラー時に特定のセルを参照したり、別の計算を行ったりすることができます。

関数のデバッグ方法

エラーの原因を特定するには、数式バーで各引数の値を確認したり、評価式機能を使って関数の処理過程をステップ実行したりすることができます。

XMATCH関数を使ったスプレッドシートの活用法

データの整理と整列

XMATCH関数を使って、データを昇順または降順に並べ替えることができます。

スピル機能を使ったデータ処理

Excel 365以降では、スピル機能により、XMATCH関数の結果が複数のセルに自動的に展開されます。

効率的なデータ分析の手法

XMATCH関数をピボットテーブルやグラフと組み合わせることで、データ分析を効率的に行うことができます。

XMATCH関数の高度なオプション

各種モードの使い分け

一致モードや検索モードを適切に使い分けることで、様々な検索条件に対応できます。

相対参照と絶対参照の理解

セル参照を相対参照または絶対参照にすることで、数式のコピーやオートフィルを効率的に行うことができます。

特殊な条件下での使い方

配列やテーブルなど、特殊な条件下でもXMATCH関数を使用することができます。

XMATCH関数のパフォーマンス最適化

関数の処理速度を向上させる方法

検索範囲を必要最小限に絞ったり、不要な計算を避けたりすることで、関数の処理速度を向上させることができます。

大規模データにおける扱い方

大規模データを扱う場合は、Power Queryなどのツールを使ってデータを効率的に読み込み、XMATCH関数を使用します。

効率的なデータ構造の設計

データ構造を効率的に設計することで、XMATCH関数の処理速度を向上させることができます。

ExcelにおけるXMATCH関数の利点

データ処理の迅速化

XMATCH関数は、従来の関数よりも高速にデータを検索できるため、データ処理を迅速化できます。

作業の効率化における役割

XMATCH関数を活用することで、データ検索の手間を省き、作業を効率化できます。

実際の業務での適用例

在庫管理、顧客管理、売上分析など、様々な業務でXMATCH関数を利用することができます。

この記事が、XMATCH関数を理解し、Excelでのデータ処理を効率化するのに役立つことを願っています。

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