エクセルで株のベータ値(β)を計算するには、株価と指数(日経平均やTOPIXなど)の騰落率を出し、SLOPE関数で「株の騰落率」を「指数の騰落率」で回帰した傾きを求めます。式は =SLOPE(株の騰落率,指数の騰落率) です。=COVARIANCE.S(株,指数)/VAR.S(指数)(共分散÷分散)でも同じ値になります。
この記事では、架空の株価と指数の月末値を使って、ベータ値を計算する手順をエクセルの画面で説明します。計算方法の説明であり、特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。
目次
ベータ値の計算手順
| 手順 | すること | 式 |
|---|---|---|
| 1 | 株価と指数の月末値(終値)を並べる | ― |
| 2 | それぞれの騰落率(前の月からの変化率)を出す | =B5/B4-1 |
| 3 | SLOPE関数でベータ値を求める | =SLOPE(D5:D16,E5:E16) |
手順1・2:騰落率を出す
練習用ファイルには、A社の株価と指数の13か月分の月末値(架空のデータ)が入っています。D5 に =B5/B4-1 と入れて、前の月からの変化率(騰落率)を求め、下と右にコピーします。表示形式はパーセントにします。

手順3:SLOPE関数でベータ値を求める
=SLOPE(D5:D16,E5:E16)
1つ目の引数に株の騰落率(縦軸=y)、2つ目に指数の騰落率(横軸=x)を指定します。順番を逆にすると、違う値(この例では 0.63)になるので注意します。

共分散÷分散でも確かめる
ベータ値は「株と指数の共分散 ÷ 指数の分散」でも求められます。
=COVARIANCE.S(D5:D16,E5:E16)/VAR.S(E5:E16)

ベータ値の読み方
| ベータ値 | 意味(指数とくらべた値動き) |
|---|---|
| 1 より大きい | 指数より大きく動きやすい(1.31 なら、指数が1%動くと約1.31%動く傾向) |
| ちょうど 1 | 指数と同じくらい動く |
| 0〜1 | 指数より動きが小さい |
| マイナス | 指数と反対に動く傾向 |
ポイントベータ値は、使う期間(何か月分か)や、月ごと・週ごとなどのデータの間隔、くらべる指数によって変わります。また、相関係数が低いとき(株と指数の動きの関係が弱いとき)は、ベータ値だけで値動きを判断しにくくなります。
うまくいかないときの確認表
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ベータ値が予想と大きく違う | SLOPE関数の引数の順番が逆 | 1つ目に株、2つ目に指数を指定する。 |
| 「#N/A」になる | 株と指数のデータの数が違う | 同じ月の範囲を同じ数だけ指定する。 |
| 騰落率の1行目がエラーになる | 前の月のデータがない行に式を入れた | 騰落率は2か月目の行から入れる。 |
練習用Excelファイル(無料ダウンロード)
架空の株価と指数の13か月分の月末値と、騰落率・ベータ値(SLOPE・共分散÷分散)・相関係数の式が入っています。
Excelファイル(.xlsx)/登録不要/数式・練習データ入り

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