IPMT・PPMT関数の使い方|ローン返済の利息と元金を分ける・返済予定表【実機で解説】

IPMT・PPMT関数の使い方|ローン返済の利息と元金を分ける・返済予定表【実機で解説】

IPMT 関数はローンの返済額のうちの利息、PPMT 関数は元金(借りたお金を返した分)を、何回目かを指定して求める関数です。=IPMT(B3/12,1,B4*12,B2) なら、1 回目の返済に含まれる利息が出ます。

毎月の返済額が同じ(元利均等返済)でも、はじめは利息が多く、だんだん元金が多くなります。この記事では、IPMT・PPMT の書き方と返済予定表の作り方を、実際の Excel で確かめた結果で説明します。

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借入額・年利・年数の表と、この記事の IPMT・PPMT・CUMIPMT の式をまとめた練習ファイルです。
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目次

IPMT・PPMT 関数の書き方

=IPMT(利率, 何回目, 期間, 現在価値)
=PPMT(利率, 何回目, 期間, 現在価値)
引数意味
利率1 回あたりの利率(毎月払いなら年利÷12)
何回目利息・元金を知りたい回(1〜期間)
期間返済の回数(毎月払いなら年数×12)
現在価値借入額

PMT 関数に「何回目」が 1 つ増えた形です。PMT と同じく、結果はマイナスで出るので、前に - を付けるとプラスで表示できます。毎月の返済額そのものは PMT 関数で求めます。

1. 1 回目の利息を出す(IPMT)

借入額 300 万円・年利 1.5%・10 年の、1 回目の返済に含まれる利息です。

=-IPMT(B3/12,1,B4*12,B2)
エクセルのIPMT関数でローンの1回目の返済に含まれる利息を求めた画面
エクセルのIPMT関数でローンの1回目の返済に含まれる利息を求めた画面

結果は 3,750 でした。300 万円×1.5%÷12 と同じで、「残っている借入額×月の利率」が利息になります。

2. 1 回目の元金を出す(PPMT)

同じ書き方で、PPMT にすると元金の分が出ます。

=-PPMT(B3/12,1,B4*12,B2)
エクセルのPPMT関数でローンの1回目の返済に含まれる元金を求めた画面
エクセルのPPMT関数でローンの1回目の返済に含まれる元金を求めた画面

結果は 23,187 でした。利息 3,750 と足すと、毎月の返済額(PMT の結果)になります(下の検証)。

3. 12 回分の利息を 1 つの式で並べる

「何回目」に SEQUENCE(12)(1〜12 の連番)を入れると、12 回分の利息が縦に並びます(Microsoft 365・Excel 2021)。

=-IPMT(B3/12,SEQUENCE(12),B4*12,B2)
エクセルのIPMT関数にSEQUENCEを入れて1回目から12回目までの利息を並べた画面
エクセルのIPMT関数にSEQUENCEを入れて1回目から12回目までの利息を並べた画面

利息は 3,750・3,721…と少しずつ減り、12 回目は 3,429 でした。元金を返した分だけ、次の月の利息が減るためです。PPMT で同じようにすると、元金は少しずつ増えていきます。

4. 1 年目の利息の合計を出す(CUMIPMT)

○回目から○回目までの利息の合計は CUMIPMT 関数で出せます。書き方は CUMIPMT(利率, 期間, 現在価値, 開始, 終了, 支払期日) で、支払期日(0 か 1)は省略できません。

=-CUMIPMT(B3/12,B4*12,B2,1,12,0)
エクセルのCUMIPMT関数で1回目から12回目までのローンの利息の合計を求めた画面
エクセルのCUMIPMT関数で1回目から12回目までのローンの利息の合計を求めた画面

結果は 43,079 で、上の 12 回分の利息を足した値と同じです。元金の合計は CUMPRINC 関数で同じように出せます。

【実機で検証】IPMT でつまずくところ

エクセルのIPMT関数とPPMT関数の合計がPMTと一致することや回数の範囲外のエラーを確かめた画面
エクセルのIPMT関数とPPMT関数の合計がPMTと一致することや回数の範囲外のエラーを確かめた画面
ためしたこと式結果
1 回目の IPMT+PPMT=IPMT(IPMT!B3/12,1,IPMT!B4*12,IPMT!B2)+PPMT(IPMT!B3/12,1,IPMT!B4*12,IPMT!B2)-26,937
PMT(毎月の返済額)=PMT(IPMT!B3/12,IPMT!B4*12,IPMT!B2)-26,937
最後(120 回目)の利息=-IPMT(IPMT!B3/12,120,IPMT!B4*12,IPMT!B2)34
元金の合計(1〜120 回)=-CUMPRINC(IPMT!B3/12,IPMT!B4*12,IPMT!B2,1,120,0)3,000,000
何回目に 0=IPMT(IPMT!B3/12,0,IPMT!B4*12,IPMT!B2)#NUM!
何回目に 121(期間より大きい)=IPMT(IPMT!B3/12,121,IPMT!B4*12,IPMT!B2)#NUM!
CUMIPMT の借入額をマイナスで=CUMIPMT(IPMT!B3/12,IPMT!B4*12,-IPMT!B2,1,12,0)#NUM!

1 回目の IPMT+PPMT は -26,937 で、PMT の -26,937 と同じでした。最後の 120 回目の利息は 34 まで減ります。1〜120 回の元金を合計すると 3,000,000 で、借入額と同じです。

何回目に 0 を入れると #NUM!、期間より大きい 121 を入れると #NUM! になりました。何回目は 1〜期間の数にします。

CUMIPMT は、借入額をマイナスで入れると #NUM! になりました。IPMT・PPMT とちがい、CUMIPMT・CUMPRINC は借入額をプラスで入れます。

よくある質問

返済予定表(何回目・返済額・利息・元金・残高)を作るには?

A 列に回(1〜120)を並べ、利息は =-IPMT(年利/12,A2,回数,借入額)、元金は PPMT、残高は「借入額-元金の累計」で出せます。累計は SCAN 関数でも 1 つの式で出せます。

元金均等返済のときは?

IPMT・PPMT は元利均等返済(毎月の返済額が同じ)の計算です。元金均等返済は、元金が毎月同じ(借入額÷回数)で、利息は「残高×月の利率」で計算します。

ISPMT 関数とのちがいは?

ISPMT は元金均等返済の利息を求める関数で、IPMT とは計算のしかたがちがいます。元利均等返済には IPMT を使います。

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