ExcelのCOVARIANCE.P関数とCOVAR関数は、2つのデータセット間の共分散を計算するために使用されます。共分散は、2つの変数がどの程度一緒に変動するかを示す統計的な指標です。この記事では、これらの関数の使い方を詳しく解説します。
目次
関数の説明
COVARIANCE.P関数およびCOVAR関数は、2つのデータセット間の共分散を計算します。共分散は、2つの変数がどのように連動して変化するかを示す指標で、正の共分散は変数が同じ方向に変動することを示し、負の共分散は逆方向に変動することを示します。COVARIANCE.P関数はExcel 2010以降で利用可能で、COVAR関数はその古いバージョンです。
関数
対応バージョン
- COVARIANCE.P関数: Excel 2010以降
- COVAR関数: Excel 2007以前
構文
- COVARIANCE.P関数:
COVARIANCE.P(array1, array2)
- COVAR関数:
COVAR(array1, array2)
引数
引数 | 説明 |
---|---|
array1 | 必須。最初のデータセット。 |
array2 | 必須。2番目のデータセット。array1と同じ長さである必要があります。 |
関数作成のポイント
- 2つのデータセットは同じサイズでなければなりません。
- 共分散は単位に依存するため、データのスケールを理解することが重要です。
関数活用のポイント
- 2つの変数がどの程度一緒に変動するかを評価する際に役立ちます。例えば、企業の売上と広告費の共分散を計算することができます。
- 共分散が正の場合、2つの変数は正の相関関係があることを示し、負の場合は負の相関関係を示します。
使用例
サンプルデータ
A | B |
---|---|
データ1 | データ2 |
10 | 20 |
15 | 25 |
20 | 30 |
25 | 35 |
サンプル式
=COVARIANCE.P(A2:A5, B2:B5)
説明: A列とB列のデータセット間の共分散を計算します。
=COVAR(A2:A5, B2:B5)
説明: 同じデータセット間の共分散をCOVAR関数で計算します。結果はCOVARIANCE.P関数と同じです。
(例題)サンプルデータダウンロード
サンプルデータをダウンロードすることができます。以下のリンクからダウンロードしてください。
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まとめ
ExcelのCOVARIANCE.P関数とCOVAR関数は、2つのデータセット間の共分散を計算するための便利なツールです。これらの関数を使用して、データ間の関係性を迅速に評価することができます。
関連のある関数
関連関数 | 説明 |
---|---|
CORREL | 2つのデータセットの相関係数を計算する関数。 |
VAR.P | 母集団の分散を計算する関数。 |
STDEV.P | 母集団の標準偏差を計算する関数。 |
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