448-01|線形回帰分析を実施し、データセットの回帰直線を求める|Excel LINEST関数

ExcelのLINEST関数は、線形回帰分析を実施し、データセットの回帰直線を求めるための強力なツールです。この関数は、回帰直線の傾きや切片、回帰の統計的な指標を一度に提供します。ビジネスの予測分析や統計分析において、データの傾向を理解するために非常に便利です。本記事では、LINEST関数の使い方とその活用方法について詳しく解説します。

目次

関数の説明

LINEST関数とは?

LINEST関数は、最小二乗法を使用して線形回帰直線を計算します。これにより、与えられたxおよびyのデータセットに基づいて、回帰直線の傾き(slope)や切片(intercept)、回帰の精度を示す統計指標などを求めることができます。回帰直線の方程式は y = mx + b で、ここで m が傾き、b が切片です。

関数

対応バージョン

  • Excel 2007以降

構文

=LINEST(known_y's, [known_x's], [const], [stats])

引数

引数説明
known_y’s必須。回帰分析のための既知のy値(応答変数)のデータセットです。
known_x’s任意。回帰分析のための既知のx値(説明変数)のデータセットです。
const任意。TRUEの場合は、切片が0でないと仮定して計算します。FALSEの場合は、切片が0でないと仮定します。デフォルトはTRUEです。
stats任意。TRUEの場合は、回帰の統計データ(標準誤差や決定係数など)も返します。FALSEの場合は、回帰直線の係数だけが返されます。デフォルトはFALSEです。

関数作成のポイント

  • known_y'sknown_x's は同じ数のデータポイントを持つ必要があります。
  • conststats の設定によって、返される結果が異なるので、用途に応じて適切に設定してください。

関数活用のポイント

  • 回帰直線の詳細な分析が可能で、予測値の精度を高めるためのデータ分析に役立ちます。
  • ビジネスデータや経済データのトレンド分析、学術研究など、多様なデータ分析に活用できます。

使用例

サンプルデータ

AB
売上
1月100
2月120
3月130
4月150
5月160

サンプル式

=LINEST(B2:B6, A2:A6, TRUE, TRUE)

この式は、月ごとの売上データを基に線形回帰分析を行い、回帰直線の傾きや切片、統計データを計算します。

(例題)サンプルデータダウンロード

サンプルデータをダウンロードすることができます。以下のリンクからダウンロードしてください。

【Excel】練習用サンプルデータ(例題)をダウンロード(無料)

まとめ

LINEST関数は、回帰直線の計算だけでなく、回帰分析の詳細な統計データも提供するため、データ分析や予測モデルの作成において非常に強力なツールです。適切に活用することで、データのトレンドや関係性をより深く理解することができます。

関連のある関数

関数説明
SLOPE回帰直線の傾きを計算する関数で、回帰直線の勾配を知るために使用します。
INTERCEPT回帰直線のy切片を計算する関数で、xが0のときのyの値を求めます。
FORECAST.LINEAR線形回帰を用いて将来のデータポイントを予測する関数で、回帰直線のパラメータを使用します。

この記事では、LINEST関数の基本的な使い方とその応用方法について説明しました。データ分析や予測に役立てるために、この関数を積極的に活用してください。

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